2021-08-21

アメリカで身近に感じる作家


アメリカに来て最初に住んだ都市がボルティモアだった。大学の寮を出た後、一時ハウスシェアしていたが、その家の同じ通りに作家のアン・タイラーさんが住んでいた(おそらく今も同じ場所にお住まいだと思う)。同じ通りと言っても、彼女の家は閑静な高級住宅地にあって、私の家はそこから徒歩で10分ほど緩い坂道を下った小さなDuplex(一棟2軒続きの住宅)が立ち並ぶエリアだった。

時々タイラーさんの自宅前を通ることがあった。お姿を拝見できるかなと鬱蒼と茂る木々の間に建つ素敵な家をチロチロと横目で見ながら通り過ぎたものだ。残念ながらお見掛けしたことは一度もない。

彼女の書く小説の舞台はほとんどがボルティモアで、町名や通りの名前は実際に存在する。洋書を読むのが苦手でも、住み慣れた土地が登場するので「あ、あそこか!」とか「あの辺だね」なんて情景を思い浮かべながら読むのが楽しかった。英語が難しくても分かった気分になってしまうのである。

図書館や書店でまず手に取ってしまうのはアン・タイラーの本。同じ場所に住んでいたというだけで身近に感じるからかも知れない。

ボルティモアを離れてからかなり経つ。アン・タイラーの本は数冊持っているが、以前より英語力は高くなっているはずなので読み直してみよう。



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